村上海賊の娘 [小説]
村上水軍とそのリーダーの娘を中心に書かれた歴史小説「村上海賊の娘」
本屋大賞も受賞した人気作です。
この作品は上巻・下巻に分かれており、戦国時代を舞台にした、村上武吉の娘「景」を主人公に据えています。
この主人公は当時の人々からみると美しくない人で、普通に嫁ぐのは厳しいタイプでした。
(現代人からみると「あれ、これって」みたいな外見です。詳細は作品のなかで。)
さて、この物語は 第一次木津川合戦の史実を基にしています。
この合戦は、本願寺と織田軍の戦いの中、本願寺から物資の運搬を頼まれた毛利軍と織田軍の戦いで、毛利軍は村上水軍にも支援を要請しました。
村上水軍とは、今作の主人公の父でもある村上武吉率いる瀬戸内海を中心に活動していた水軍です。
(海賊という名称が使われていますが、史実では海上警備などまっとうな仕事をしていました。)
~物語のあらすじ~
上巻
本願寺は毛利家に物資運搬の協力を要請し、それを受けた毛利家は、村上水軍にも支援を要請します。
一方、主人公の景はひょんなことから自分を綺麗と思う者が多いらしい難波へ向かいます。
そこで、話に聞いた通り地元の海賊達から厚遇されます。
そんな折り、ある戦いが起きました。
今まで戦に憧れていた景はむしろ楽しむふうでしたが、相手方が兵を戦に仕向ける手法が気に入らず、また、自分と共にいた海賊とも考え方の相違が生じ、自分を曲げたくないと思いつつも傷心し、家に戻ります。
下巻
家で憧れの戦から逃げていた景。
しかし、あることにより一念発起、再び戦へと身を投じます。
海上で織田の水軍と毛利方の水軍が戦い、村上水軍もその渦中へと入りこんでいきます。
そして、これまでの思いを通して、かつての自分から何倍も成長した景は戦の真実を見つめつつ自らも戦っていくのです。
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